こんにちは。DeFi牧場のおーじぃ(@DeFi_Ranch)です。
日系NFTプロジェクトの盛り上がりにより、仮想通貨が暴落する中、NFTの価値は暴騰しております。
しかし残念なことに価格の上昇と並行して、詐欺被害も拡大中。
NFT運営からも詐欺注意喚起のアナウンスが絶えず発信されています。
数十万円相当の高額なNFTを守るためであれば、ハードウェアウォレットの利用がベストですが、1万円以上するハードウェアウォレットの購入は、なかなかハードルが高いです。
そこで、一般的にはChromeブラウザのアカウント(プロファイル)を分けて、メタマスク拡張機能を新規でインストールする方法が推奨されています。
しかし、そもそもパソコンをお持ちでない方には、この方法は使えません。
そこで、今回の記事では「スマホ×無料で完結するNFT保管用ウォレットの作成方法」をご紹介します。
※と言いつつも、スマホアプリのウォレットを「保管用」にするのは、かなり悪手です。
玄人さんがこの記事を見て「やらないほうがマシ」と言われてしまうかも…と心配しながらも、今ある知識で最善を尽くします。
スマホだけでNFT保管用ウォレットを分ける
メタマスクでウォレットを分ようとする際、最初に思いつくのが「新規アカウントを作成」すること。
しかし「リスクを分散する」という目的において、この方法は不十分です。
なぜなら、仮想通貨ウォレットの多くは「HD(階層型決定性)ウォレット」という仕組みで作られており、複数アカウントは、1つの「リカバリーフレーズ」に紐付いて生成されています。
この仕組みは、ビットコインから引き継いだもので、そもそも財布の中身の金額がバレないように、できるだけ手間をかけずに大量のアドレスを作成して、プライバシーを守ることを目的に作られた機能です。
あくまで利便性の向上が目的であり、ハッキングに対する防御力を上げる目的はありません。
そのため、大元である「リカバリーフレーズ」の盗難・紛失が発生すると親から始まる全ての子孫の資産を失う状況に追い込まれます。
メタマスクを始めとしたほとんどの仮想通貨ウォレットは、この「HDウォレット」の仕組みをベースに作られており、リスクの分散を目的とした場合、新たな「リカバリーフレーズ」からウォレットを作る必要がある。
ということを、まずは認識しておきましょう!
具体的な「ウォレットができるまでの仕組み」に興味がある方はコチラの記事も合わせてどうぞ!
関連記事
>> 仮想通貨のウォレットとは?アドレスはどのように作られるのか(準備中)
NFT保管用にオススメの仮想通貨ウォレットアプリ3選+1
スマホで手っ取り早く新しい「リカバリーフレーズ」を手に入れる方法は、メタマスク以外のウォレットをインストールする方法です。
無料の仮想通貨ウォレットアプリはメタマスク以外にも、たくさんリリースされています。
その中でも人気の高い3つのアプリ+1をメタマスクと比較して表にまとめてみました。
メタマスク | TrustWallet | BitKeep | SafePal | SafePal S1 | |
種類 | ホット | ホット | ホット | ホット | コールド |
安全性 | 低 | 低 | 低 | 低 | 高 |
対応デバイス | SP/PC | SP/PC | SP/PC | SP/PC | SP/PC |
料金 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | $49.99 |
開発 | ConsenSys | DApps Platform | BitKeep | SafePal | SafePal |
拠点 | アメリカ | アメリカ | シンガポール | セーシェル | セーシェル |
出資 | – | Binance | KuCoin | Binance | Binance |
ユーザー数 | 3,000万人 | 2,500万人 | 600万人 | 数百万人 | 数百万人 |
対応チェーン | ETH (EVM) | 60+ | 70+ | 50+ | 50+ |
設立 | 2016 | 2017 | 2018 | 2018 | 2018 |
ソース公開 | ◎ | ◎ | ◎ | ✕ | ✕ |
ステーキング | △ | 9通貨 | △ | △ | △ |
NFT対応 | △ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
閲覧モード | ✕ | ◎ | ✕ | ◎ | – |
ホットウォレットの王様「メタマスク」圧倒的なユーザー数と思いきや「TrastWallet」もかなり追い上げてきているようですね。
各ウォレットの特徴を見てみましょう。
TrustWallet(トラストウォレット)
トラストウォレットは、世界No.1取引所バイナンスが出資する仮想通貨ウォレットアプリです。
Trust: Crypto & Bitcoin Wallet
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2022年11月、FTX破綻後にバイナンスCEOであるCZが”資産の自己管理”の重要性を訴え「トラストウォレット」の利用を提案。
直後にはトラストウォレットのが発行する独自トークン「$TWT」が175%暴騰しました。
We are not just a CEX. We offer choices.
— CZ 🔶 Binance (@cz_binance) November 13, 2022
Store crypto yourself? Read this article I wrote from 2 years ago. The 15 minutes read will save you money and headache later. @TrustWallet
Read the same article if you use a CEX, too. @binancehttps://t.co/Kp6VeKirgZ
トラストウォレットのメリット・デメリットは、以下の通りです。
世界最大の暗号資産取引所バイナンスの推しウォレットなので、仮に問題が発生してもそれなりの補償を期待してしまいます^^;
またアプリ単体でステーキングができるのは、暗号資産で複利運用をしたい初心者にとってはうれしい機能です。
一方、デメリットとしては、バイナンス系のウォレットのためバイナンスDEX推しです。DEXの利用には、少額でも良いのでBNBを用意しておく必要があります。
TrustWalletのNFT表示
TrustWalletでは、ETHウォレット内に保有するNFTを自動で個別に表示してくれます。
また「リカバリーフレーズ」や「秘密鍵」を利用せず、「アドレス」だけをインポートする閲覧モード搭載なので、コールドウォレットに保管したNFTの中身だけを安全に確認することもできます。
BitKeep(ビットキープ)
ビットキープは、世界No.5の取引所KuCoin(シンガポール拠点)からの出資を受けるアジア最大の仮想通貨ウォレットアプリです。
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ブラウザ機能で外部のDAppsを利用できるのはもちろん、独自DEXや複数チェーンのNFTを集約する独自検索機能なども開発しており、ウォレット内での通貨&NFTの取引がスムーズに行なえます。
BitKeep: DeFi ウォレット- Swap
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しかし、、、
2022年10月18日、自社開発のスワップ機能の脆弱性を突かれ、スワップ機能の利用を承認していたユーザーから100万ドル(約1.4億円)が盗まれるハッキング被害が発生してしまいました。
その後すぐに、ブロックチェーンのセキュリティチーム「SlowMist」「Cobo」と提携し、製品のセキュリティー強化を推進したり、被害者には全額救済を発表したりと誠意ある対応を行っています。
BitKeep公式
Swapセキュリティ違反の補償計画
The compensation plan for the BitKeep Swap security breach
For users who suffered loss in this mishap, BitKeep will make full compensation…
#BitKeep is carrying out a security upgrade jointly implemented by leading blockchain security institutions @SlowMist_Team & @Cobo_Global, with the ambition to build a security barrier in the dark jungle of crypto world & deliver a better user experience.https://t.co/X4OjrkI5HX
— BitKeep Wallet (@BitKeepOS) October 20, 2022
ビットキープのメリット・デメリットは、以下の通りです。
機能面では、様々なメリットを持つビットキープですが、その穴を突かれてハッキング被害が発生してしまいました。
“利便性”と”安全性”は、やはり相反する要素なのですね…
SafePal(セーフパル) & SafePal S1/ X1
セーフパルもトラストウォレット同様、バイナンスから出資を受けるウォレットアプリ。
アプリと連動するハードウェアウォレットも開発しているのが最大の特徴です。
SafePal Wallet
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セーフパルの主な特徴は、以下の通りです。
◎メリット
バイナンスからの出資を受けていることもあり、バイナンス口座やBSCチェーンのDEXとの連携が充実しています。
また、オリジナル開発のハードウェアウォレットは、価格もかなりお手頃(約50ドル)なのも嬉しいポイント。
✕ デメリット
他のウォレットが開発コードを公開しているのに対し、SafePalの開発コードは非公開。
SafePal側の言い分は「セキュリティーのため」となっていますが、怪しい処理がされていないかを確認することができません。
とは言え、公開したビットキープは「脆弱性を発見され、ハッキングされる」という被害を出しており、SafePalの対応が完全に間違っているとも言い切れません。
また、SafePal S1ウォレットは、低価格なのを良いことに、詐欺集団が大量購入&プレゼント企画に利用しているようで、海外レビューサイトに大量の詐欺被害の報告が書き込まれています…
中身を読むとそのほとんどが「いやそりゃどう見ても詐欺でしょう」という内容で、その矛先がSafePalに向いており、とばっちりでレビューの点数がかなり低いです…(´;ω;`)
兎にも角にも、ハードウェアウォレットは、公式サイトで自分のお金を出して買いましょう!
\ コスパ重視の49.99ドル /
SafePalのNFT表示
SafePalもNFTの自動表示に対応しています。
NFTの表示に関しては、まずコレクション単位で表示され、コレクションをタップするとトークン(NFT)の画像が表示されます。
結論 アプリは便利 = 便利は危ない 保管用なら不便が勝ち
今回の記事では「スマホ×無料で完結するNFT保管用ウォレットの作成方法」をご紹介しました。
最初にもお伝えしたとおり、スマホアプリのウォレットを「保管」用途で使用することはまったくオススメできません。なぜなら、スマホは「便利すぎる」から!
防御力を高める上で“便利”は最大の敵です!
あなたが激戦を繰り広げる戦国時代の武将なら「城内にサクッと入れる近道」を作ったりしますか?
どこまで言っても「利便性」と「安全性」はトレード・オフの関係ですし、ホットウォレットアプリは使ってもらわないことにはビジネス(お金)になりません。
ゆえに「保管」に適した無料ウォレットなんて、今後も登場することはないでしょう。
そんなもの作って、誰が得するんですか!
もしそれが思いつかないのなら!
ハードウェアウォレットの購入も検討してみましょう!
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ではまた!